Atelo Series 第43回日本バイオマテリアル学会大会にて学術発表

AteloSeriesCollagen for Cell Culture and RNAi Techonology

学会・展示会情報

第43回日本バイオマテリアル学会大会にて学術発表

2021年11月25日

下記の要項にて学術発表を行います。

発表日時 2021年11月29日(月)16:45-18:15
会場 名古屋国際会議場(オンサイト/オンラインの併用)
演題

ECM含有アテロコラーゲンゲルの弾性率と小腸オルガノイド培養(ポスター番号:JP4-19)

著者

株式会社高研 研究所 川村 大輝、久田 美咲、藤本 一朗

要旨

オルガノイド培養は、生体内の組織または臓器に類似した3次元培養システムであり、生体と同様に多様な細胞群から構成され、幅広い分野での応用が期待されている。小腸オルガノイドはゲル内培養を用いるが、そのゲルの弾性率がその後の分化に影響を与えることが報告されている。そこで今回、我々はアテロコラーゲンに細胞外マトリックス(以下ECM)を混合することで形成するゲルの弾性率が変化することを見出した。そののちアテロコラーゲンゲルを用いて小腸オルガノイドを培養したのでその結果を報告する。

【実験】各0.01 mg/mL ECMと0.5 % アテロコラーゲン中性溶液を混合し、24 well plateに1.5 mL分注後、37℃で1日間静置しアテロコラーゲンゲルを作製した。アテロコラーゲンゲルの上に培地を200 μL添加し培養時の状態を模した。ゲル弾性率は球形の治具を15 mm/minの速度で押し、0.2 mm時点の試験力を測定後、算出した。オルガノイド培養は、マウスから小腸を採取し、陰窩を単離後、ECM含有アテロコラーゲンゲルに包埋し、作製した。 マウスの小腸オルガノイドの成熟度は分化マーカーの遺伝子発現解析(qPCR)にて評価した。

【結果と考察】アテロコラーゲンゲルはECMと混合することによって弾性率が変動した。また0.1 mg/mLヘパリンを混合すると弾性率はマトリゲルと同等になった。ヘパリン含有アテロコラーゲンゲルで小腸オルガノイドの培養を行った結果、不含アテロコラーゲンゲルと比較して分化マーカーの発現量が増大した。これより、培養時に使用する担体の弾性率は分化マーカーの発現量が変動する一因であることが示唆された。

【結語】アテロコラーゲンにECMを混合することによって弾性率が変動し、ヘパリンを混合したアテロコラーゲンゲルでは小腸オルガノイドを培養すると分化マーカーが増大した。今後、他の分化マーカーの変動を詳細に解析し、培養環境のゲルの弾性率と分化マーカーの発現量の相関性を検討していく。