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★培養期間が半分に!★表皮モデルの成熟化促進 -バリア機能評価事例もあり-

2024年08月21日

 

 

 

   

 

★培養期間が半分に!★表皮モデルの成熟化促進

-バリア機能評価事例もあり-

今日では研究者にとって当たり前とも言える動物実験の3Rsの原則(Reduction、 Refinement、Replacement)は、1959年にRusselとBurchにより提唱されました。それから約半世紀後の2003年のEU指令改正により、欧州での化粧品の動物実験が禁止され、2013年には動物実験をした化粧品の販売を禁止するEUの指令も発効されています。

 

3Rsの原則のうち、Replacementを推進するために動物実験代替法が研究され、特に早くから動物実験が禁止されてきた化粧品業界では、培養細胞からなる皮膚のモデルが使用されてきました。その中にはセルカルチャーインサート上に角化細胞を播種し、気液界面培養により角層形成をさせた表皮モデルがあります。

 

今回は、その表皮モデルの成熟化促進について、「FibColl®高透過性アテロコラーゲンインサート」を用いたデータをご紹介します。

<< FibColl®は表皮モデルの角層形成を早く、厚くさせる >>

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FibColl®高透過性アテロコラーゲンインサート(FibColl®)とPET製セルカルチャーインサート(PET)を用いて、同条件で14日間の角化細胞の気液界面培養をし、凍結切片のHE染色で評価したところ、FibColl®では早くも培養7日目に成熟した角質層が形成され、14日目には更なる角質層の積層が確認されました。

 

<< FibColl®は角層形成のマーカー発現を亢進させる   >>

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次に、FibColl®とPET上で角化細胞を7日間気液界面培養し、凍結切片の蛍光免疫染色を行ったところ、FibColl®では基底層のマーカーであるCK14の基底層付近での発現極大に加え、CK14と有棘層マーカーのCK10との染め分けがより明確でした。また、顆粒層のマーカーであるFLGの顆粒層付近の発現が顕著でした(社内データによる)

 

<< FibColl®はバリア機能マーカーの発現とTEERを向上させる >>

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更に、FibColl®ではCLDN1によるタイトジャンクションの形成やOCLNの明確な発現が確認できました。また、経上皮電気抵抗(TEER)測定を行ったところ、PETに比べてFibColl®では有意に高いTEER値が認められました (社内データによる)

 

<< アテロコラーゲン100%のメンブレンを持つインサート >>

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FibColl®はプラスチック製のメンブレンをコラーゲンコーティングした他社製品とは異なり、細孔が塞がれることもなく、アテロコラーゲンの線維構造を有しているため、生体内を模した環境での細胞培養が可能です。さあ、あなたの皮膚研究もFibColl®を用いて加速しませんか?