メールニュース
iPS細胞・幹細胞の分化誘導や移植にスポンジ状コラーゲンスキャフォールド
2016年04月11日
今回のメールニュースでは、「コラーゲンスポンジ ハニカム(ハニカム、型番:CSH-10)」を用いたiPS細胞由来神経幹細胞の分化誘導および移植論文をご紹介いたします。
また、この度ハニカムについて、製品使用イメージを持っていただきやすい様、複数の製品使用データを掲載したカタログを作成いたしました。以下のページよりダウンロード可能ですので、ぜひご覧くださいませ。
iPS細胞由来神経幹細胞の神経細胞分化誘導およびモルモット蝸牛への移植
【論文情報】
Transplantation of neurons derived from human iPS cells cultured on collagen matrix into guinea-pig cochleae.
Ishikawa M, Ohnishi H, Skerleva D, Sakamoto T, Yamamoto N, Hotta A, Ito J, Nakagawa T.
J Tissue Eng Regen Med. 2017 Jun;11(6):1766-1778. PMID: 26205474
【概要】
感音性難聴は世界中で何億人もが罹患するありふれた疾患であり、主に内耳の中にある蝸牛の機能不全によって引き起こされることが知られています。
現在のところ高度~重度の感音性難聴に対しては、電極を介して螺旋神経節細胞を刺激する人工内耳による治療しか選択肢がなく、また同細胞の機能が正常に維持されていない患者では治療効果が低いことが示されています。
そこで、筆者らはiPS細胞由来神経細胞移植による機能回復の可能性を評価するため、神経細胞への分化誘導条件の検討およびモルモットへの移植実験を行いました。
その結果、腫瘍形成の可能性がある未分化な細胞を含まない神経細胞への分化誘導に成功しています。
また、ハニカムを用いた同条件での分化誘導後にモルモット蝸牛への移植を行ったところ、炎症をほぼ起こすことなく細胞が生着することが確認されました。
蜂の巣状ポア構造を持つハニカムは、2種類の形状が選択可能
製品名:
・コラーゲンスポンジ ハニカム(型番:CSH-10) - 大きさ:約3×3×2mm |
・ハニカムディスク96(型番:CSH-96) - 大きさ:Φ6mm×2mm |