メールニュース
三次元培養後のイメージングには透明度の高いネイティブコラーゲンを
2016年11月29日
今回のメールニュースでは、「コラーゲン酸性溶液I-AC 3mg/mL(型番:IAC-30)」を用いたヒト骨髄由来間葉系幹細胞(bmMSCs)のゲル内培養/褐色脂肪細胞への分化誘導例をご紹介いたします。
bmMSCsの褐色脂肪細胞への分化誘導
【論文情報】
ECM microenvironment unlocks brown adipogenic potential of adult human bone marrow-derived MSCs.
Lee MH, Goralczyk AG, Kriszt R, Ang XM, Badowski C, Li Y, Summers SA, Toh SA, Yassin MS, Shabbir A, Sheppard A, Raghunath M.
Sci Rep. 2016 Feb 17;6:21173. PMID: 26883894
【概要】
褐色脂肪細胞は、Uncoupling protein 1(UCP1)を介した非震え熱産生や食事誘導熱産生を促進しており、日常消費エネルギーの20%を僅か50gの褐色脂肪組織が占めているとも推定されています。
そのため、細胞治療や医薬品業界での利用が期待されていますが、褐色脂肪前駆細胞を容易に取得できる組織がないこと、また同前駆細胞を成熟細胞へ分化させる効率的な手法がないことが課題となっています。
そこで、筆者らは分子クラウディング(MMC)を用いることでbmMSCsの褐色脂肪細胞への分化誘導効率向上を試みました。
Ficollを用いたMMC単層培養群では、対象群と比べて脂肪滴の増加に加え、UCP1の発現や脂肪分解等の機能も亢進しました。
また、MMC単層培養群では細かいメッシュ状のIV型コラーゲンが脂肪細胞を繭の様に包み込む様子が観察されました。
一方、Ficollを用いたMMCの代わりにⅠ型コラーゲンゲルを用いた三次元培養でも同様の様子が観察され、UCP1の発現亢進も認められました。
テロペプチドを保持した透明度の高いネイティブコラーゲンの酸性溶液
製品名:
・コラーゲン酸性溶液I-AC 3mg/mL(型番:IAC-30)
・コラーゲン酸性溶液I-AC 5mg/mL(型番:IAC-50)