がん細胞の薬剤耐性機構の研究にもコラーゲンゲル | 株式会社高研

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がん細胞の薬剤耐性機構の研究にもコラーゲンゲル

2017年11月01日

今回のメールニュースでは、「コラーゲン酸性溶液I-AC 5mg/mL(型番:IAC-50)」を用いて研究された神経芽腫の薬剤耐性機構に関する論文をご紹介します。

積層化がん細胞と血管内皮細胞を用いた還流培養

【論文情報】
Vascularized Tissue-Engineered Model for Studying Drug Resistance in Neuroblastoma.
Villasante A, Sakaguchi K, Kim J, Cheung NK, Nakayama M, Parsa H, Okano T, Shimizu T, Vunjak-Novakovic G.
Theranostics 2017; 7(17):4099-4117.

【概要】

神経芽腫は、未分化神経堤細胞由来の高度に不均一で血管構造を持つがんであり、30-50%はMYCN遺伝子増幅や進行期、12-18ヶ月齢を超える患者、悪性の組織型などが関連する高リスクに分類されます。

イソトレチノイン(INN)は13-cis-レチノイン酸としても知られるビタミンA誘導体であり、in vitroでの高濃度添加により抗腫瘍効果が認められるため、高リスク神経芽腫の微小残存病変の治療に使われています。

しかし、より最近の分析によると、高リスク神経芽種小児患者へのINN投与は、無増悪生存期間や全生存期間に影響しないようです。

そこで、筆者らは還流培養用の流路を含むコラーゲンゲル上に血管床を積層し、さらに3層の神経芽腫細胞と血管内皮細胞シートを積層したモデルを用いて、INNに対する薬物耐性獲得機構を評価しました。

4日間の還流培養により、神経芽腫細胞による血管擬態(がん細胞による血管様構造の形成およびがん細胞の腫瘍血管内皮細胞への分化転換)が観察されました。

また、INN添加がアポトーシス増加によりMYCN発現神経芽腫細胞数を減少させる一方、腫瘍血管内皮細胞には同様の効果が認められませんでした。

さらに、INN添加はSOX2低発現細胞を高発現細胞へとシフトさせ、SOX2を高発現する癌幹細胞の亜集団の増殖を誘導したことから、SOX2が神経芽腫の新たな治療標的となることが示唆されました。

三次元培養や共培養にも適した高純度のネイティブコラーゲン溶液

製品名:
・コラーゲン酸性溶液I-AC 3mg/mL(型番:IAC-30)
・コラーゲン酸性溶液I-AC 5mg/mL(型番:IAC-50)

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