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メールニュース

ヒトiPS細胞を用いた三次元培養皮膚の移植にもアテロコラーゲン

2017年12月21日

今回のメールニュースでは、「コラーゲン酸性溶液(型番:IPC-50)」とヒト線維芽細胞株、ヒトiPS細胞由来角化細胞からなる三次元培養皮膚の移植に関する論文をご紹介します。

iPS細胞由来角化細胞と線維芽細胞からなる三次元培養皮膚の移植

【論文情報】
Fetal Therapy Model of Myelomeningocele with Three-Dimensional Skin Using Amniotic Fluid Cell-Derived Induced Pluripotent Stem Cells.
Kajiwara K, Tanemoto T, Wada S, Karibe J, Ihara N, Ikemoto Y, Kawasaki T, Oishi Y, Samura O, Okamura K, Takada S, Akutsu H, Sago H, Okamoto A, Umezawa A.
Stem Cell Reports. 2017 Jun 6;8(6):1701-1713. PMID: 28591652

【概要】

脊髄髄膜瘤(MMC)は、脊椎や硬膜に加え、皮膚の欠損を特徴とする最も頻度の高い神経管閉鎖障害です。

現在のところ効果的な治療方法は無く、外科的な修復についての報告がされているだけです。

三次元培養皮膚を用いた皮膚欠損の被覆は、胎児治療をより低侵襲にすると共に創傷治癒を促進させるため、より早い妊娠時期での治療完了を可能にすると考えられます。

しかし、MMCの胎児に自家培養皮膚グラフトを用意することは困難です。

そこで、筆者らはダウン症患者や双胎間輸血症候群患者由来のiPS細胞から作製した人工皮膚を用いて、MMCモデルラットの出生前治療を試みました。

論文では、iPS細胞由来角化細胞からなる上皮と、ヒト線維芽細胞やコラーゲンからなる真皮を用いた、三次元培養皮膚が作製されました。

また、上皮を作製するためにY-27632とEGFを用いるプロトコルも開発されています。

最後に、三次元培養皮膚で胎児のMMCによる欠損部位の被覆に成功し、iPS細胞技術を用いた出生前の外科的な処置の可能性が示唆されました。

高純度、低抗原性のアテロコラーゲン溶液

製品名:
・コラーゲン酸性溶液I-PC 3mg/mL(型番:IPC-30)
・コラーゲン酸性溶液I-PC 5mg/mL(型番:IPC-50)

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