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メールニュース

成長因子の徐放や高密度培養(大量培養)にコラーゲン ミクロスフェア

2018年02月14日

今回のメールニュースでは、下肢虚血モデルマウスにおける「コラーゲンミクロスフェア(型番:MIC-00)」を用いたbFGF徐放事例をご紹介いたします。

凍結乾燥コラーゲンミクロスフェアを用いたbFGFの徐放

【論文情報】
Type I collagen can function as a reservoir of basic fibroblast growth factor.
Kanematsu A, Marui A, Yamamoto S, Ozeki M, Hirano Y, Yamamoto M, Ogawa O, Komeda M, Tabata Y.
J Control Release. 2004 Sep 30;99(2):281-92. PMID: 15380637

【概要】
細胞外マトリクスは、成長因子の分解抑制や不活性状態での隔離、外部刺激に応じた放出など、成長因子のリザーバーとして機能することが知られています。

しかし、細胞外マトリクスの大部分を占めるI型コラーゲンは、ヘパリンやヘパラン硫酸と比べて、成長因子との親和性が低いと考えられてきました。

そのため、成長因子の制御に関するI型コラーゲンの生物学的重要性については、十分に研究されていませんでした。

一方、溶液中の成長因子の生理活性は容易に失われてしまうため、成長因子を治療目的で使用する際には効果的なデリバリーシステムが必要とされます。

そこで、筆者らはbFGFとI型コラーゲンの相互作用による、in vitroおよびin vivoにおけるbFGFの保持と放出を評価しました。

まず、コラーゲンスポンジを用いたin vitroの評価では、70~80%のbFGFがスポンジ内に吸着することが示され、また膨潤したスポンジに比べて乾燥したスポンジへのbFGF添加が、初期バーストを抑制することも観察されました。

次に、コラーゲンミクロスフェアを凍結乾燥した、「ミクロスポンジ」にbFGFを添加し、下肢虚血マウスの後肢筋に移植したところ、bFGF溶液単独群では約3日、bFGF+ミクロスポンジ群では約2週間にわたる徐放が認められました。

また、bFGF溶液単独投与群と比べて、bFGF+ミクロスポンジ群では顕著な血流量の増加が認められました。

成長因子の徐放や高密度培養(大量培養)にビーズ状のアテロコラーゲン

製品名:
・コラーゲン ミクロスフェア(型番:MIC-00)

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